都会

いつからか僕たちは
ゆっくりと空を見上げる事を忘れた
溜め息が行き交う交差点
泣き崩れている人を見捨てるのにも慣れた

だけど、
見上げた都会の空は
思うほど穢れてはいなかった

どうしてだろう
あの頃と変わらず
空は僕たちに笑いかける

そうだ、僕たちはまだ歩ける

いつからか僕たちは
大きく広い夢を見ることを忘れた
溜め息が行き交う交差点
哀しんでる人を見ぬ振りするのにも慣れた

だけど、
見下ろした都会の地は
思うほど穢れてはいなかった

そうだ、僕たちはまだ歩ける


2005年2月4日