初春、金星、夢幻

優しい春風が妙に胸に突き刺さった
苦しくはないよ、だけど、
こんな小さなわたしにあまりに失望しただけ

きっとあなたは その夢を叶えて

欠けてゆく月を 瞬く金星を
見ていたあの頃はもう夢幻で
冷たい空気を 髪に触れる粉雪を
感じているわたしはもう1人

わたしのことなんて忘れてよ、きっと


2005年3月3日