数cm

わたしは相変わらず 下手くそな唄をうたい
この街で毎日を過ごしています

変わったことといえば、隣に君がいないこと

塀の落書き 大きな桜の木とあの赤い屋根
夢見鳥はこの季節、飛ばないみたい

わたしは相変わらず 不器用に時を過ごし
風に揺られ日々をおくっています

変わったことといえば、隣に君がいないこと

ほんの数cmの隙間を埋めるものは
今もまだ見つからないでいます


2005年3月9日