昇華熱

両手いっぱいに抱えた大切な物を
すこしずつ落としてここまで来た
振り返って涙ぐむと 遠い光はまた霞んで

涙が溢れて止まらないのも
頭が痛くて堪らないのも
すべてはあなたが進む為の
紅くて熱い 昇華熱

手を繋いでくれた大すきな人と
すこしずつ別れてここまで来た
思い返したあの日の空の 遠い光が眩しすぎて

想いが強くて歪んでゆくのも
明りが遠くで濁ってゆくのも
すべてはあたしが歩む為の
弱くて強い 昇華熱


2006年3月7日