夜風
右の肩に残る
あなたの掌の温度
離れる事に躊躇するのは
いつだってあたしだけ
夏宵の月に誓う
求めてるのは ひとつだけ
憐れなあたしを包むのは
火照った体をやさしく冷やす
はかなく笑う 夏の夜風
右の耳に残る
あなたのやさしい嘘
離れる時に涙するのは
いつだってあたしだけ
真夜中の月に誓う
夏の夜空にひとりきり
唯一あたしを包むのは
火照った涙を弱く乾かす
かすかに笑う 夏の夜風
2006年6月24日