ながくのびてゆく影に手を振った

くぐもった欲望は
あさのひかりに溶かして
さくさくと音をたてて
土に還るときを共に

きっときみは知らないんだろう
ながくのびてゆく影に手を振ったぼくの事

まちがった矛先は
ゆめのあしたにたくして
きょうが過去になったら
また逢えるからって笑う

ながくながく、のびてゆく影に
さよならって言って手を振った


「永影」070101