ぼくらが笑いあうことに
もしも意味があるなら
灰色のへやのすみっこにひとり
うずくまって泣いている時間だって
きっと意味があるとおもうんだ

北からのかぜはつめたくて
ゆびの先は感覚をうしなった
だけどきみのてのひらの体温を
かんじられるだけの力は、まだ残ってる

ぼくらが繋ぎあうことに
もしも理由があるなら
このからだが小刻みにふるえるのを
わかり易く説明してくれないか
きっとわからないとおもうけど

北からのかぜはかなしくて
みずの軌跡がこおりついた
だけどきみの肌のうつくしさを
もとめられるだけの力は、まだ残ってる

まだもとめてる


「残る力」070102