抱きしめられた腕の中
しあわせな無音と無風
眩しくてみえない恍惚
忘れないで と 呟いた

きっときみは知らない儘で
ずっとぼくを掴まえた儘で

抱きしめられた腕の中
同じような日々の憂鬱
掻き消してすてきな嘘
離さないで と 囁いた

きっときみは残酷な儘で
ずっとぼくを貶めた儘で

…ああ、そうだ
きっときみは知らない儘だ
ぼくの心の中を占めるきみ
きみで埋め尽くされたぼく


「酷貶」070107