さよならを告げた唇は未練がましくて
後悔はないって台詞は矛盾していて
これが最善だと信じた意志は薄弱で
ただ、いまは
きみのとなりがあたしじゃなくても
その記憶に生きられる事を祈っている
その心の中が彼女で満たされたとしても
その指に新しい輪がはめられたとしても
その腕が彼女だけを抱いていたとしても
その聲が彼女に愛を囁いていたとしても
その記憶の片隅に
僅少でも、微弱でも、どんなにちいさくても
あたしが棲み着いている事だけ願っている
「意志薄弱」080104
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